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授業編

社会言語学:記号から意味を読み取る

文芸学部 英文学科

水澤 祐美子 准教授

社会の中で使われる「生きたことば」を紐解いていきましょう

言語学の中にもさまざまな分野がありますが、この講義では「社会言語学」についてお話しさせていただきます。社会言語学とは「ことば」と「文化・社会」との関係について紐解いていく学問です。難しいイメージを抱く方もいるかもしれませんが、日常会話や映画・広告などが題材になりますので、とても身近な学問だと言えます。

ことばだけでなく、絵や写真などすべてを「記号」としてメッセージを読み解く

ことばは人が話すもの、そしてその話者の属している集団、社会、コミュニティがあります。言語を理解するためには、どんな状況(situation)でどんな文化(culture)が背景にあるのか、そのことばを取り囲む背景と言語表現のかかわりを考察しないといけません。また、広告を題材にした場合、キャッチフレーズ(ことば)だけでなく背景に何が描かれているのか、その写真はどんな構成なのかと、すべてを「記号」として観察しメッセージを読み解いていきます。

実際の広告を例に、隠されたメッセージを読み解く

それでは実際の広告を例に、学生が研究した大手ハンバーガーチェーンの広告の変遷を少しだけ紹介します。最初の頃の広告は、シンプルにロゴや商品を前面に出していました。これは、まず認知度をあげるためでした。その後、商品が認知されると、社会的なメッセージを込めた広告が作られるようになってきます。例えば、アフリカ系アメリカ人が描かれたポスターがありました。この時の背景を読み解くと、1960年代アメリカで公民権運動が起こった時代でした。最近では、健康志向に気を使っていることを前面に出した広告になっているようです。このように、普段何気なく見ている広告を題材に、社会が言語にどのような影響を及ぼすか、また、言語が社会にどのような影響を及ぼすかを研究していきます。

日常の小さな気づきが研究の芽になります!

日常的に誰もが使用していることばが、社会言語学の視点から考えると、研究対象に満ち溢れていることにとても面白さを感じています。皆さんも、ことばに敏感になり、隠されたメッセージを読み説く力をつけると、これまでと違った視点から、物事を考えることができるようになると思います。

このテーマを成城大学で学ぶならこの授業がオススメ!

実践力がつく「アカデミック・プラクティス」

「アカデミック・プラクティス」では、社会言語学に関する理論を学んだ後、その理論を用いて学生が自身で選んだ英語の映画や広告などを題材に研究し、発表します。

高校生へのメッセージ

英文学科では、文学、文化、言語学といった3つの英語の分野を学びます。1年生の必修授業でそれぞれの分野の基礎を学ぶことで、英語に対する見方が変わると同時に、自分にふさわしい英語の学びが必ず見つかります。