授業編

現代文化に生きるシェイクスピア

文芸学部 英文学科

松田 美作子 教授

シェイクスピアの作品は、聖書と並ぶベストセラー

16、17世紀の英文学といえば、シェイクスピアの名前をまずあげるべきでしょう。『ハムレット』など彼の作品は、読んだことはなくても耳にしたことはあるかもしれません。それらは聖書と並ぶ世界最大のベストセラーであり、現代文化においても、ディズニーと並ぶ文化消費材として、オペラ、バレエ、絵画や漫画にも影響を与え続けています。

『美女と野獣』にもシェイクスピアの本が登場

たとえば、外見に惑わされない真の愛を描いた『美女と野獣』。ベルは美人だけど「おかしな娘」(a funny girl)といわれます。女なのに本好きである故、周囲からfunnyといわれますが、野獣に図書室をみせられて、心開いていきます。そして彼女が彼に読む本が『ロミオとジュリエット』なのです。何物にも代えることのできない愛というテーマを共有してます。

Shakespeare's Globe Theatre (London)

ディズニー映画がつなぐ豊かな英文学の伝統

その他『アラジン』のジャファーのオウムは、イアーゴですが、この名は『オセロー』に登場する大悪党の名ですし、ディズニー映画にシェイクスピアは埋め込まれ、21世紀にも豊かな英文学の伝統をつないでいます。

※トップ画像:『シェイクスピア全集』(Aufbau Verlag、2000年)

高校生へのメッセージ

英文学科では、興味をもったテーマで英語を用いて卒業論文を執筆することを目指しています。英語力をつけるため、日常的に英語に触れていただきたいのはもちろん、古典という時代を超える魅力をもった作品を日本語でいいので読んだり、映画でみたりしてください。

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