授業編

素読(伊勢物語)

文芸学部 国文学科

上野 英二 教授

言葉、文学はもともと声だった
声に出して読むことが
文学を身に染みて味わうことにつながる

「素読(そどく)」の授業は、他のどこにもない成城独自の授業です。「素読」とは、難しい理屈はひとまず置いてひたすら文章をくり返し音読するという、江戸時代の寺子屋以来の勉強法です。そんなことで何が学べるのか?まあ、やってみれば分かります…。音読するトーン、テンポ、リズム、呼吸や姿勢や感情…。どう読んだら、その文章が文学として生きるのか?その内容がしっくり納得できる読み方を見付けて行くのです。「読書百遍、義おのづから通ず」。己をむなしうすれば、作品の声を聞きとりそれを体感することができるのです。情報ツールが発達し、情報が氾濫する現代、読書はともすれば情報の処理になってしまいがちです。今では黙読が主流ですが、古来文学は、歌も物語りも声に出すものでした。「素読」は、読書を全身ですることによって、言葉に生命を吹き込むことができます。何を教わらなくても、赤ちゃんが自然に言葉を身に付けるように、「素読」は、我々の母なる言葉、日本語をいつのまにか深く豊かなものにしてくれるのです。

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高校生へのメッセージ

姿勢が良くないと、いい声も出せません。スマホを見すぎて、前屈みになっていませんか?寝そべった格好で勉強していませんか?腰を立て、背筋を伸ばし、胸を開きましょう!それこそが「前向きの姿勢」というものす。

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