授業編

21世紀の社会では多様性と偶発性がキャリアを拓く

全学共通教育科目 キャリアセンター

勝又 あずさ 特別任用教授

成城大学のビジョン「独立独行」とキャリア教育

成城大学のビジョンには、学生が自分の信じる道を自分で開いて往く、「独立独行」人材の育成が掲げられています。成城大学では、学生みなさんが自律的にキャリアを拓き、グローバル社会を生き抜くために、キャリア教育科目を計14科目開設しています(2021年度)。

学生は、就職活動や卒業後の職業生活に関する「ワーク・キャリア」だけでなく、生涯を通して人格を形成する「ライフ・キャリア」についても学んでいきます。企業、行政、卒業生との連携科目や、国内・海外インターンシップ、さらに、他大学の学生との交流プログラムもあります。

ところで、高校生のみなさんは「キャリア」という言葉をどのようにイメージしますか。例えば、キャリアアップ、キャリアウーマン…。私の授業ではキャリアを、「自分らしい生き方」と定義します。自分と他者を知り、組織と社会について学び、ある時は鳥の目で俯瞰し、時には虫の目で観察し、さらに魚の目で流れをみながら長期的に、「自分らしい生き方」を多面的に見ていきます。

不確実性と非連続性がチャンスになる

COVID-19パンデミックは、世界中に大きな変化をもたらしました。日々変化する社会において、これからも、思い通りにならないことや予期せぬことがおこるでしょう。この状況をどのように捉えるか。それはみなさん次第です。一つひとつの経験を意味づけることで、その出来事は教訓に変わります。挑戦を恐れず、多くの失敗をチャンスに変わり続けること、その心の持ちようで、ライフ・キャリアにもイノベーションが起こると思います。

ICTやAI技術の発展に伴い、職業の是非や有無を問う声が加速し、人々に求められるスキルも高度化しています。このような社会の変化をベースに、新たなキャリア理論が提唱されています。授業では、クラスメイトとの対話を通して、現代型キャリア理論の理解を深めていきます。

自己と他者の生き方の多様性

成城学園の創立者、澤柳政太郎先生は、創立時の綱領の一つに「個性尊重」を掲げました。違っていることが強みで魅力である。人間は、一人ひとり、考え方も価値観も異なります。みなさんが大学に入学すると、まず年齢や出身が異なる人々との出会いを体験します。他者の意見や行動意図が理解できないことがあるかもしれません。そもそも社会は、世界中の人々の多様な個性で成り立っています。だからこそ、自分と他者、一人ひとり持ち味を生かし、共生し、価値を創造することが重要になります。授業では、生き方の多様性とそれぞれの意義を理解するために、学外での実習やフィールドワークを取り入れています。

Sense of Wonderを鍛えよう!

生活のまわりにはたくさんの“なぜ”があります。たとえば、街で見かける広告、ネット上のニュース、そしてこの大学の中にも、多くのヒントとチャンスが溢れています。気になったことはすぐその場で調べてみませんか。 成城大学、そして、大学がある世田谷区成城の環境は、みなさんの学びの期待に応えてくれます。学習と研究の指導、図書館等の学内設備、企業の支援、近隣の大学との連携、卒業生とのつながり、さらに、成城という立地は交通の利便性も良く、地理的にも学びの機会に恵まれています。入学を機に、学びの視野を拡げ、興味関心を拓き、学ぶ楽しさを味わいましょう。

高校生へのメッセージ

「成城大学 就業力育成・認定プログラム」では、キャリア教育科目の所定の単位を修得した学生に、ディプロマ・認定証を授与します。また、キャリア科目履修生による活動組織「キャリアサポーター」は、大学公式のイベント等で活躍しています。入学後には、是非一緒に、成城大学のキャリア教育の学びを発信していきましょう。

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