授業編

SDGsとイノベーション

社会イノベーション学部 政策イノベーション学科

谷治 和文 教授

SDGsは、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標

SDGsとは、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称であり、2015年9月ニューヨークでの国連サミットで採択された『持続可能な開発のための2030アジェンダ』にて示された国際目標です。2030年を期限として、持続可能でよりよい世界を目指しており、17のゴール(目標)、169のターゲットから構成されています。SDGs169のターゲットは、各目標を達成するための具体的な考え方や対策をまとめたものです。

経済・社会・環境の三側面を調和させての問題解決

『持続可能な開発のための2030アジェンダ』の内容は、「前文」「宣言」「持続可能な開発目標(SDGs)とターゲット」「実施手段とグローバルパートナーシップ」「フォローアップとレビュー」から構成されています。この「前文」では、“Leave no one behind”「誰一人取り残さない」ことが誓われていると共に、SDGsが経済・社会・環境の三側面を調和させて問題を解決する目標であることを示しています。また、SDGsが5つのP(People、Planet、 Prosperity、Peace、Partnership)を基盤として作られたものであることも示しています。
三側面を調和させて問題解決をするためには技術イノベーションが必要不可欠で、その技術イノベーションを推進する知的財産制度はSDGsの取り組み推進に大きく貢献すると考えられています。

SDGsランキングの順位が年々下がっている日本

日本は2016年、内閣に「SDGs推進本部」を設置し、総理大臣を本部長として、本部員を全ての大臣が務めて、政府全体としてSDGsに取り組んでいます。「SDGs推進本部」は、毎年『SDGsアクションプラン』を作成して、その年の政府としてのSDGsの取り組み方針を示しています。
毎年発表されているSustainable Development Report によると日本の最新のSDGs世界ランキングは19位で、アジア諸国では唯一20位以内に入っていますが、年々順位を下げてきています。日本のスコアは年々上がっているのですが、欧州を中心とした他国が日本以上にスコアを上げているためです。

日本の今後の取り組みの方向性をディスカッションで検討

そのような日本のSDGsの取り組み状況の中、私のゼミ・授業では、SDGsの概論、17の目標を学ぶとともに技術イノベーションを促進する知的財産制度についても学び、日本のSDGsの今後の取り組みの方向性をグループディスカッションなどで検討することを行っています。
また、国際協力については、JICAのミャンマー支援の元専門家、ベトナム支援の専門家、JETROドバイの知的財産部長などに依頼して、ZOOM等を使用して講義・ディスカッションを開催しています。

高校生へのメッセージ

社会イノベーション学部では、幅広い知識を学ぶことができると共に、自ら課題を発見し、解決策を検討して、身につけた知識をより深く学ぶことができます。また、プレゼンテーション能力が身につくのも魅力です。
みなさんも一緒に学んでみませんか。

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