社会イノベーション学部 心理社会学科 2年 中田 結芽さん
神奈川県立座間高等学校 出身
【部員】51名
【男女比】1:4
【活動内容】月1回程度の照明練習、イベントでの照明機材の設置と演出
※記事内容は2018年取材時のものです。
主な活動は、大学祭での中庭ステージやダンス部のステージ、学内団体のライブ等での照明機材設置と演出です。中でも大学祭は一番の見せ場で力が入ります。
各イベントの準備として、年5~6回、ステージがある教室で行う「吊り込み」という “部活練習”で、機材設置と演出の技術を磨いています。吊り込みとは仕込み図を元に照明機材を吊り、光を当てる方向や角度などを調整して、楽曲に合わせて演出を行うこと。大学祭は規模が大きいので、1か月くらいかけて設計図をつくりこみます。部員から意見をもらうことで改善点が見えてきます。
入部のきっかけは、吊り込みを見学したとき、言葉を交わさなくても自然にお互いをフォローし合う先輩たちの姿に憧れて。メンバーは元演劇部やライブ演出に興味がある人など趣味や興味はさまざま。宝塚や劇団四季が好きな局員もいて、それぞれの知識を持ち寄り演出の参考にしています。
今考えているのは、例年3月にやっていた1年生のみの吊り込みを12月に実施すること。そこで力をつけ、冬の成果を春の吊り込みに反映させ、さらには全体のレベルアップを図るのがねらいです。場数を増やすことが上達につながるので、活動の機会を増やせるよう、学内外を問わず働きかけています。今年から明治学院大学の舞台技術研究会さん等を見学させてもらうようにもなりました。
活動で最も緊張するのは、やっぱりイベント当日です。天候やイベント進行状況によって、3か月くらいの準備が一瞬で白紙…、ということもあり得るからです。
楽曲に合わせて照明演出を考えるのが基本ですが、都合で当日まで音源が届かなかったり、私たちが準備していた演出が出演者の意向で変更が発生したり。当日、そういうときは演出を変えるために照明卓のプログラミングを急遽、組み直すことも。イベントのタイムテーブルは変更できないので、時間との戦い。本当にドキドキします。
出演者が演出に対してどう感じるか、お客さんにどう見えるかは当日しか分かりません。その日の状況や天候を踏まえつつ、現場で臨機応変に対応し、出演者の要望に合った演出ができたときは、達成感というか、やりきった感がありますね。
照明局に入って、演出そのものの見方が変わりました。テレビで音楽番組を見ても、今までは「あのアーティストかっこいい!」だったのが「この照明かっこいい!」みたいな(笑)。YouTubeにあるMVも演出のヒントになっています。常設のデジタルアート展を見に行ったときには、他の人は中央のグラフィックを見ているのに、私は壁の機材や配線がすごく気になってしまったりしています。
他の部活のように大会があるわけではなく、レギュラー争いのような部員同士の“バチバチ”はありません。ただ、演出センスの良い人に嫉妬をすることはあります(笑)。普段からインプットが多く、リズム感がある人とペアを組んだとき、自分だけではできない演出ができて少しだけ成長できたような気になりました。
照明は「なくてもいいものかもしれないけど、あるともっとかっこよくなるもの」かなと思うようになりました。ステージをただ明るく照らしたり、暗くしたりするだけのものじゃない。パフォーマンス自体を底上げして、より引き立たせられるところが私は気に入っています。私自身、魅力的なものをより魅力的にみせるように意識しています。
将来は、生活に関わる照明を提案していきたい、照明と仕事を結びつけたいと思うようになりました。
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