文芸学部 文化史学科 3年 篠田 梓さん
神奈川・鶴見大学附属高等学校 出身
【部員】60名
【男女比】3:1
【活動内容】山々での野外活動 および 活動に向けたトレーニング
※記事内容は2016〜2017年取材時のものです。
ワンダーフォーゲル部は部員数 60名。毎年5月~10月は、月1回近隣の山で1~2泊の合宿を、メインとなる8月には、5泊6日ほどの長期合宿を実施しています。長期合宿では山頂から別の山頂をめざす"縦走(じゅうそう)"を行いますが、この縦走が醍醐味と言えるでしょう。部員のほとんどが初心者。私は高校時代ソフトボール部に所属していましたし、写真部や軽音楽部、生物部といった文化系の部活動に所属していた学生も多く在籍しています。和気あいあいとした雰囲気がワンダーフォーゲル部の特徴です。ワンダーフォーゲルに勝ち負けはありませんので、自分のペースで参加できることも魅力。大学で新しいことにチャレンジしたい人にはぴったりの部活動だと思います。
標高の高い山々に挑むためには体力が必要です。そのため、普段は週3回、5チームに分かれ、競いながらランニングや筋力トレーニングを行っています。大学のすぐ近くを流れる仙川沿いや砧公園が練習場所。人数が多くても、部員全員で交流できるように、キャッチボールやバレーボールといったアクティビティを積極的に取り入れるなど、普段の練習にも気を配っています。また合宿に向けた道具選びも大切です。長期間の山行(さんこう)を見越して、男性なら90L、女性なら70Lの登山用サックをお勧めしています。食料や防寒具、着替えの他にシュラフ(寝袋)やコッヘル(調理器具)などが必需品。特にテントはパーツを分けて持っていくため、誰かが忘れたら大変です。そのため装備管理表を用意するなど、忘れ物がないように心がけています。登山や縦走を重ねるにつれ、各自道具にこだわりが出てくることも面白いですね。フライパンを持ってくる学生もいれば、水筒の色にこだわる学生もいます。それぞれが個性的なほど、お互い楽しんで活動できています。
重い荷物を背負って長い道のりを歩くことは普段の生活とまったく異なりますし、慣れるまでが大変。それが標高の高いところではなおさらです。だからこそ、山頂に辿り着いた時の達成感や感動は何にも代えがたい経験になるのだと思います。先日、新入生と一緒に山梨県にある大菩薩嶺(だいぼさつれい)に行ってきました。崩れていた天気も2057mの山頂につく頃には回復し、雄大な景色を見せてあげることができました。ただ、縦走で挑戦する3000メートル級の山々からの景色はそれ以上に感動します。言葉にできないほど美しく、このような体験をするたびに「ワンダーフォーゲル部に入部してよかった!」と思うので、今から夏が待ち遠しいです。部員数も多いため、合宿に参加できない部員がいる時もありますが、そんな時はLINEで山頂からの画像を送るなどして、少しでも感動が共有できるように努めています。
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