日本に興味を持ったきっかけは、初めて日本を訪れた2017年の家族旅行です。もともと日本のアニメは好きだったのですが、その旅行で日本の建築物や食べ物、歴史などに触れ、本格的に学びたいと思いました。その後、ドイツの大学で日本語や日本の文化について学ぶ中で、民俗学の面白さに気づき、留学を決意しました。成城大学は民俗学が盛んなことで有名で、民俗学者・柳田國男の書籍もたくさんあると聞き、志望しました。実際に民俗学の授業も聴講していて、特に気になる分野は「妖怪」です。
成城大学では主に日本語を学びながら、日本文化についても勉強しています。授業は日本の学生や他国からの留学生と一緒に受けるため、それぞれの生まれや文化によって異なる経験や意見を聞くことができ、自分の視野が広がっている実感があります。私の副専攻は教育学であるため、留学は日本とドイツの教育制度の違いも体験できる貴重な機会になっています。例えば、日本では大学を卒業したら働きはじめるのが一般的ですが、ドイツでは1つの分野を学び終えると新たな分野を学びはじめる人が多く、20代後半の学生もたくさんいます。文化の違いを楽しみながら、学生生活を送っています。
日本での日々は、交換留学生バディや国際センターのスタッフの方々のおかげで、楽しく過ごせています。バディとは日頃から学内でともに過ごす時間が多く、さまざまな面でサポートしてもらい、一緒に河口湖に出かけたのも良い思い出です。国際センターの方々は、留学当初にビザや銀行の手続きなどを手伝ってくださり、不安が解消されました。普段の生活の中でも、私が街中で迷っていると駅員さんや歩行者の方が道案内をしてくださって、日本人の親切で温かな国民性を感じています。
将来は、国際交流に関わる仕事に就きたいと考えています。日本とドイツの会社の連携をサポートする翻訳のような仕事も魅力的ですし、大学院に進んで日本文化をもっと深く学び、世界に広めていく活動にも興味があります。日本でドイツ語教師として就職し、ドイツの言葉や文化を伝えていくのも楽しそうだと感じています。どのような形であっても、異文化間の架け橋となり、理解と共感を生み出すような役割を担いたいです。そのためにも、国際的な視野をさらに広げ、成長していくことが大切だと感じています。
※記事内容・写真は2024年取材時のものです。