ドイツは国が動物を保護することを明確にし、犬や猫の殺処分ゼロを実現しており、ペット先進国と呼ばれています。このことを知った小学生の頃からドイツに興味を持っていました。大学に入って第二言語としてドイツ語を学ぶうちによりドイツが好きになり、ドレスデン工科大学への短期語学研修に参加することに。現地では、日々の記録を残すためにドイツ語で日記をつけていました。最初に日本語で書き、次に辞書で調べならドイツ語で書いた後、語学研修の先生に添削していただきました。添削の際に先生と会話するので、会話力の向上にもつながったと感じます。また、寮での生活でしたが、一人暮らしが初めてだったので、最初は家事と勉強の両立に戸惑いました。ドイツ語だけの日常生活の中、自分でなんとかするという解決能力が身につきました。
平日は午後2時頃に授業が終わるので、学校帰りに電車に乗って街に出かけることもありました。ドレスデンは街並みがとても美しく、有名な美術館や古典建築などの見どころが多い場所です。日常会話レベルにまで話せるようになりたかったので、出かけた先で困ったことがあれば、現地の人に聞くようにしていました。つたないドイツ語でも、とても丁寧に、優しく対応してくれる方ばかりで、ドイツ人に対するイメージが大きく変わりました。週末には、近場のライプツィヒや電車で3、4時間ほどのベルリンのほか、バスで隣国のチェコまで足をのばしました。さまざまな場所を訪れ、有意義な時間を過ごせたことも思い出深いです。
留学先で成城大学の文芸学部の学生に出会いました。彼女は、大学でドイツ語を第一言語として学んでおり語学力がとても高く、意識的にドイツ語を使ったり、ひるまずに自ら行動したりする姿に刺激を受けました。ドイツ語を学ぶモチベーションを上げてくれた存在です。留学中、困っているときに助けてくれることもありました。彼女のサポートがあったからこそ、安心して留学生活を送ることができ、心から感謝しています。
ドイツの動物に関する政策などは知っていました。日本における法律や政策については知識が不足していたため、動物の公共政策を研究している打越教授の行政学ゼミナールに入り、理解を深めました。日本とドイツを知ることで比較ができ、政策や国民の考え方の違いを学べ、とても興味深いです。ドイツでは、スーパーで売られている卵が、放し飼い、平飼い、ケージ飼いなど飼育状況の違いで分類されていたり、ペットの犬がきちんとしつけされ、人間と同じように電車に乗ったりしている様子をあちこちで見かけました。日常生活の中で、当たり前のように動物への配慮がされていて、アニマルウェルフェアがとても進んでいる国だと実感しました。留学を経てドイツという国がより好きになり、将来はドイツに住んで仕事をすることが目標です。そのためにも、ドイツ語会話教室での勉強や、ドイツ人の知り合いを増やすといったことを地道に続けていきたいです。
※記事内容・写真は2024年取材時のものです。