中学2年生の頃、父と一緒に「〈西洋美術史〉を学ぶということ」というシンポジウムを聞き、大学での学びの面白さを知りました。その後、社会人として働いていたこともありましたが、やはり大学で西洋美術史を学びたいと思い、進学を決意しました。芸術学科は実技が必須ではないため、絵を描いたり演奏したりという経験がなくても芸術を研究対象として学べる環境が魅力です。
入学前からライブや演劇の鑑賞が好きだったため、授業を通して音楽学や演劇学への関心がさらに深まりました。特に印象的だったのは「音楽学演習」の授業です。自分が10年以上応援しているバンド「THE YELLOW MONKEY」を研究対象に選び、彼らが影響を受けたデヴィッド・ボウイとの共通点や、コンセプトアルバムの特徴を分析しました。好きな対象を学問的な視点から分析することに、大きなやりがいを感じています。現在は、音楽の知識や分析方法の幅を広げるため、音楽理論や西洋音楽史についても学んでいます。
音楽や演劇、映像など、様々な芸術領域に関心を持つ学生が集まっています。実際に創作や表現活動を行っている人も多く、私自身、バンド活動をしている同級生の話を聞いて、自分の研究に役立てることも。お互いの興味や研究テーマについて語り合うことで、常に新鮮な発見が生まれる環境です。また、少人数制なので先生に質問や相談がしやすく、有意義な学びにつながっていると感じます。幅広い芸術に触れながら、自分の興味を深めていける学科です。
芸術学科ではレポートを書く機会が多く、抽象的な事柄を言語化する能力や、視覚・聴覚で捉えた感覚を論理的に説明する力が身についたと感じています。芸術を考察する際は、単なる好みや感想に終始せず、作品の背景や特徴を客観的に分析し、自分の考えを筋道立てて説明することが求められます。こうした力は、異なる価値観を持つ人々が共生する現代社会において、他者理解や意思決定を支える基盤になるのではないでしょうか。卒業後は大学院に進学して研究を深めながら、感性と論理を結びつける力をさらに磨き上げていきたいです。
受験勉強中の息抜きとして手に取った一冊。美術史の中で大きな転換となった絵画や、作者の作家人生に影響を与えた絵画を紹介しています。私がこの本で出会ったのは、オーブリー・ビアズリーの『おまえの口に口づけしたよ、ヨカナーン』という挿絵です。戯曲『サロメ』の一場面を描いたその妖艶な美しさに強く惹かれ、今も印象に残っています。これをきっかけに、西洋美術史の授業では『サロメ』をテーマに発表を行うなど、私の学びにも大きな影響を与えてくれました。

当初は国公立大学も視野に5教科の勉強を進めていましたが、最終的には、最も募集人数の多い学部別選抜(A方式)の3教科型(英語、国語、世界史で受験)に絞って対策をしました。成城の世界史は用語の正確な知識を問われる問題が多いため、一問一答形式の参考書を徹底的にやり込み、身体に馴染ませることが合格への一番の近道だと思います。
※記事内容・写真は2026年取材時のものです。