幼い頃からテレビを観ることが大好きで、将来はメディアに関わる仕事をしたいと漠然と考えていました。学科名のユニークさにひかれ、成城大学のマスコミュニケーション学科ではどんなことを学べるか卒業論文のテーマから調べたところ、ドラマやバラエティ番組の調査・分析からファン心理の検討など幅広い学びがあることを知ったのです。好きなことを研究として深められる可能性を感じ、進学を決めました。
本学科では、現代社会とメディアとの関係を多彩な学問を通じて学びます。マスメディアの第一線で活躍する講師による講義も多く、その一つである「マスコミ特殊講義Ⅵ」の授業は特に印象に残っています。広告会社でクリエイティブディレクター・コピーライターとして活躍された先生で、実際に流れているテレビCMや広告のキャッチコピーを事例に取り上げ、伝えたいことは何か、人をひきつける言い回しの発想法、広告の立ち位置、使命などを考えていきました。毎回、自分でキャッチコピーを考える課題もあり、表現力や発想力が磨かれたと思います。普段、何気なく目にする広告の背景に意識を向け、メッセージを伝えるための表現を考えるきっかけにもなりました。
週3回は應援團チアリーダー部で活動しています。大学では、新しいことに挑戦しようと思っていたので、友人に誘われたのをきっかけに入部しました。2年次の後半から自分たちの代が部活を統括していくことになり、練習メニューの作成や演技構成、後輩の指導などやるべきことが山積みで途方に暮れたことを覚えています。しかし、同期9人で話し合い、2年後の目標を設定して、そこから逆算して何をやるべきかを明確にし、全員で手分けして運営にあたりました。今は良いムードのチームをつくることができており、かけがえのない仲間を得られたと感じています。自由を尊重する雰囲気のある成城大学で、個性を認め合う人たちとたくさん関わることで、私自身も他者に寛容になり、成長しています。
現在は、リスクコミュニケーション論ゼミナールに所属し、現代社会に潜むさまざまなリスクとそれらに関わるコミュニケーションについて、メディアの影響を含め、心理学の視座から検討しています。私たちは、小田急電鉄との協働プロジェクトに参画し、電車の緊急時における啓発動画を制作しています。具体的には、乗車中に、地震や火災の発生、急病人や不審者が出たといった場合、乗客が取るべき行動を動画にして啓発活動に役立てるという内容です。小田急電鉄の社員の方にお話を伺ったり、自分たちで出演しながら撮影したりといった工程には、映像コミュニケーションの授業で学んだ取材方法や、著作権・肖像権への配慮などの知識も役立っています。
※記事内容・写真は2024年取材時のものです。