幅広い学問を学べる社会イノベーション学部に魅力を感じ、成城大学への進学を決意しました。高校生の頃は「実際に学んでから深めていく分野を判断したい」と考えていたため、学科選びのポイントは多くの分野をカバーしていること。数ある学問の中でも、行動に影響する心理学や学問としての領域が広い社会学に興味があったので、2つの学問に触れられる心理社会学科を選びました。実際に大学でさまざまな授業を受けたことで、今は心理学の方面に進もうと考えています。
1年次に履修した「心理学」の授業では、カウンセリングの意味を知りました。カウンセリングは人のために学ぶものと考えていましたが、自分のためでもあると気づいたのです。授業の中で学んだ、物事を0か100かで考えてしまう「白黒思考」という思考の歪み。私自身、英語の授業では完璧に準備できていないとスピーキングができなかったのですが、「白黒思考」を知ってから、準備が100%でなくても話してみようと思えるようになり、実践しています。カウンセリングを知ったことで、気持ちがマイナスに振れた時に、偏った考え方をしていると自分で気づけるようにもなりました。
所属している認知科学ゼミナールでは、いくつかのグループに分かれ、実験やアンケートをしながら心理現象の説明を行います。私のグループは「単純接触効果」を担当しました。「単純接触効果」とは、接触する機会が増えると、より親しみが増すようになる心理現象。例えば、異国の知らない人の写真を見せた際に、表示回数が多かった人に好感を抱くようになります。しっかり説明できるように実験の内容を考えるのは難しく、準備にも時間がかかりますが、実際に予想通りの現象が起きたことを確認できると、より知識が定着するように感じます。先生も実験に参加してくださり、一体感があって温かな雰囲気のゼミです。
将来は、大学で培った幅広い視野や知識を活かせる仕事に就きたいと考えています。広告や企画に携わりたいという想いもあります。広告・企画に興味を持ったきっかけは、ピアサポーターでの活動です。広報部としてポスターの制作やSNSの運用を行ったり、イベントを企画したりした経験から、自分が力を発揮できるところが見えた気がしました。目標を実現するために、今後は消費者行動やマーケティング、「政策」「戦略」領域の授業も履修し、さらに知識の幅を広げていきたいです。
※記事内容・写真は2023年取材時のものです。