政策イノベーション学科を志望したのは、専門分野を一つだけに絞らず、多角的な視点で社会を考えられる場所だと感じたからです。高校時代の私は、将来の目標が定まっていませんでした。進学先を探す中で、社会イノベーション学部では「政策」「戦略」「心理」「社会」の4つの視点でイノベーションについて学べることを知り、今の自分に合っているかもしれないと感じたのが最初のきっかけ。成城大学の自然豊かで温かい雰囲気のキャンパスや先生方との距離の近さも魅力的でした。
これまで受けた授業の中で印象的なのは「組織イノベーション論」です。日本企業が陥りやすい問題点を学びながら、競争優位を獲得して効果的なイノベーションを生み出すための組織の在り方を考えていきます。特に興味深かった事例は、破壊的イノベーションと呼ばれる手法です。ただ既存事業を続けるのではなく、顧客のニーズを軸に新しいものを作るという手法で、今ある技術を伸ばすだけでは成功できないという点が意外でした。授業では、学生が個々の考えを発表する時間も設けられているので、自分が気づかなかった考え方や視点を知る貴重な機会にもなりました。
私が所属している経済政策ゼミナールの特徴は、毎回グループディスカッションを行い、考えや情報の共有を行うところです。現在は、『多様性の科学』という書籍を章ごとにペアで輪読して論点を整理し、授業内でテーマを提示してディカッションしています。これまで自分の意見を発信する機会があまりなかったので、ディスカッションで自分の意見を言葉にすることが新鮮ですし、他のゼミ生の意見を聞くことで新たな視点に気づくことができます。13人という小規模のゼミだからこその学びだと感じています。
現在抱いている目標は、私が関わるすべての人の幸せを叶えることです。そうなれるように、相手に与えられるものはすべて与え、信頼を得ることを意識しています。信頼してもらうために成長し続けることで、目標に近づけると信じています。具体的な仕事としては、企業のコンサルティングや教育関連を視野に入れています。それは、人の成長を見守り、支えることに自分自身がやりがいを感じるから。将来、既存事業に対するイノベーションをサポートする立ち位置で働く自分の姿が、少しずつ見えてきています。
※記事内容・写真は2023年取材時のものです。