中学1年⽣の時に旅⾏でフランスに⾏った際、さまざまな美術館でたくさんの芸術作品に触れ、絵を⾒ることの楽しさを知りました。そんな経験から⾼校では第⼆外国語としてフランス語を選択。⼤学でもフランス語をより⼀層学ぶとともに、フランスをはじめとしたヨーロッパの歴史や⽂学、思想や芸術について広く学びたいと思い、成城⼤学のヨーロッパ⽂化学科を選びました。
3年次の「広域芸術論演習」で取り上げられた、イヴ・クラインというフランスのアーティストの作品がとても印象に残っています。それまで1900年代前後の少し古い作品を多く⾒てきた私にとって、⻘⼀⾊で描かれた彼の現代アート作品はとても衝撃的でした。⻘⼀⾊に塗られたキャンバスを⾒ただけでは、⼀体この作品にどんなメッセージが込められているのかを理解するのは難しいです。しかし、なぜそこまで「⻘」に惹かれたのか、どうしてこのような⼿法を好んだのか、作品の何が評価されているのかなど、⽣前に彼が残したフランス語の⽂章などを読み解くことで、次第に作品に込められた意味や、彼の⼈⽣観が明確になっていくという体験がとても興味深かったです。
⼤学でヨーロッパ⽂化について学んだことでさらに興味を刺激され、夏休みに単⾝、中欧周遊旅⾏へ⾏きました。
テーマ設定が上⼿くいかず、満⾜のいく仕上がりになりませんでした。もっと広く知識をつける必要があると痛感しました。
3年次論⽂での反省から、4年次の卒業論⽂は必ず納得のいくものにまとめ上げようと決⼼。⾃分を律するためにゼミ⻑に⽴候補しました。
中欧旅⾏で特に思い出に残っているのがグスタフ・クリムトの作品です。この時、クリムトの作品を⾒てもっと深く絵画について学びたいと思ったことが、3年次に「広域芸術論演習」を履修するきっかけになりました。3年次の論⽂でもクリムトをテーマにしたのですが、調べれば調べるほど奥深く、テーマも絞りきれず期⽇までに納得のできる論⽂をまとめられませんでした。その時の悔しさから、卒業論⽂では改めてテーマ設定から⾒直し、⾃信を持って発表できる論⽂を仕上げたいと考えています。
⾃分の興味に向かって貪欲であり続けたいと思っています。⼤学での学びによって、興味の幅が広く深くなりました。専攻分野以外にも幅広い美術企画展に⾜を運び、視野を広げることを⼼がけています。尽きない⽂化・芸術への関⼼をどんどん成⻑させ、⼀⽣かけて学んでいきたいです。就職先は⾦融系で、学んだ知識が直接活きる場⾯は少ないと思いますが、新しいことに興味を持つ⼼は失わずにいたいです。
※記事内容・写真は2021年取材時のものです。