生きる場所も世代も違う人の話を聞くと
知らなかった時代のことが見えてくる。

文芸学部 文化史学科 3年

群馬県立沼田高等学校 出身

歴史への興味と恩師からの薦めが
私を東京の大学へと導いた。

もともと日本史、特に幕末期のエピソードが好きだったので、歴史に関する研究は面白そうだなという気持ちがありました。実際に進路を決めるにあたって、高校時代の担任の先生に相談した時に、「櫻澤くんに合いそうな大学があるよ」と紹介してもらったのが、成城大学の文化史学科でした。インターネットで調べてみると雰囲気の良さそうな大学で、文化史も面白そうだと思い志望しました。実際に入学して、あの時の選択は間違っていなかったと感じています。

現地に赴き、そこで生きる人の話を
聞くからこそ見えてくる歴史がある。

2年次に履修した「文化史実習Ⅱ」の授業では、夏休みにフィールドワークを行います。私たちは福島県の昭和村を訪ね、農業などで使われていた古い民具について、現地の方々にお話を聞く形で調査を進めました。日本酒を搾る木の道具を調べた時には、「昔はどこの家でも自家製のお酒を作っていた」というお話を伺い、道具を使っていた背景を知ることができました。昭和村には5泊し、友達と交流を深められたことも思い出として残っています。1年次はコロナ禍の影響で、ほとんど友達と会えなかったので、貴重な機会になりました。

生の声が貴重な研究資料。
フィールドワークを大切にするゼミナール。

所属している文化人類学研究ゼミナールは、学生が7人の小規模でアットホームなゼミです。フィールドワークに力を入れており、実践を重ねながら研究資料を集めています。私の研究テーマは「なぜ、現代の邦楽は世界でヒットしづらいのか」。韓国の音楽が世界で人気を博している一方、日本の音楽が世界で爆発的に売れるということが少なくなっていると感じるので、テーマに設定しました。地元・群馬の音楽通の方にインタビューをし、昔と今の音楽の違いを研究し、分析しようと考えています。

好きな音楽を仕事にすることを目標に
現実的な将来を描いて動き始める時。

いずれは音楽に関わる仕事に就きたいと思っています。ただ、音楽面では未熟なところがあるので、まずは業界にこだわらずに社会人としての経験を積みながら、副業として音楽を続け、スキルを磨いたところで音楽をメインにしていこうと考えています。そのためにも、さまざまな業界を見て就職活動の準備を進めつつ、プライベートでのDJ活動や作曲などにも注力し、実績を残せるように励んでいます。大学で学んだ歴史や民俗信仰などの文化が、今の私の音楽制作にも影響していると感じています。

※記事内容・写真は2023年取材時のものです。