昔から⽇本史が好きで、さらにその学びを深めたいと思い、⽂芸学部の⽂化史学科を選びました。成城⼤学の⽂化史学科では、⽇本史学の他に⺠俗学や⽂化⼈類学なども横断的に学ぶことができ、常に視野を広く持ちながら勉強できるのが魅⼒でした。私がゼミで研究対象としているのは、徳川将軍家の⼦どもたち。特に、江⼾幕府で将軍在職期間が最⻑にもかかわらず⾔及されることの少ない11代将軍 徳川家⻫の50⼈を超える⼦どもたちについて、家⻫⾃⾝とともに掘り下げていきます。
「⽂化史基礎演習Ⅰ」や「⽂化史実習Ⅰ」という授業で、借⾦の借⽤書の古⽂書を読んだことが印象に残っています。普段の⽣活の中ではなかなか⾒ることのできない古⽂書を、間近に⾒ることができる貴重な機会でした。時代劇や⼤河ドラマなどで「御触書」が出てくるシーンを⾒かけることがあります。古⽂書にはそこに書かれている筆⽂字をさらに崩した、ひと⽬⾒ただけではまったく読めない⽂字が書かれています。そうした⽂字を読み解くために必要なのが「古⽂書辞典」です。⼀⽂字ずつ⽂字の特徴を探しながら辞典と突き合わせて書かれている内容を解読する作業は⾯⽩く、また、そこから浮かび上がってくる現代とはまるで異なる当時の社会制度や⽣活感がとても興味深く、より⼀層歴史の魅⼒を感じられました。
将来の⾒通しが⽴っていなかった⼊学当初、キャリアの授業を受けたことで、⼤学でやるべきことを明確にできました。
原則オンライン授業となり友達とも会えずつらい時期でしたが、⾃分で考え⾃⽴して学ぶ⼒を養えました。
⽣徒たちと直接触れ合う教育実習は苦労も多かったけれど、教員を⽬指す私にとって貴重な経験となりました。
1年次にキャリアの授業を受けられたことはとても良かったです。⼤学は社会に出る前の最後の準備期間。そこで⾃分の夢を実現するために4年間をどう過ごすか考えることができました。3年次にコロナ禍となり、慣れないオンライン授業で学びや⽣活のリズムが崩れ苦労しましたが、同時に⾃⽴して学び続けることの⼤切さを実感し、そのための環境や思考を整えられました。4年次の教育実習では、実際に教壇に⽴ち授業をすることの難しさと⽣徒たちと触れ合う楽しさを実感できました。
私の将来の⽬標は、⼦どもたちに歴史の⾯⽩さを伝えられる教員になることです。歴史=暗記の授業と思われがちですが、それではただの点でしかありません。点と点をつなぎ、線を描くことで歴史の⾯⽩さはより深まっていくと思っています。また、私は教員になることと同じくらい、現在の研究内容をより深めたい気持ちが強く、⼤学院への進学を決めました。⼤学院でより専⾨的な知識を得て、⼈としても成⻑した上で教員を⽬指します。
※記事内容・写真は2021年取材時のものです。